top of page

​クワイエット・コーナーについて

クワイエット・コーナーは2010年に“心を静める音楽”というコンセプトのもとでスタートしました。

 

何気ない日常の空間や、街の風景、個人の記憶、そして移り行く季節の中で、そっと寄り添ってくれるような穏やかな音楽を集めて、自分なりのパースペクティブで紹介してみたい、という気持ちが発端でした。また、メジャーやマイナーに関わらず、埋もれてしまうには惜しいと感じた作品も織りまぜて、2000年中期以降の音楽シーンの空気感を反映しながら、自由な音楽地図を描きたいという発想もきっかけの一つにありました。

その後、フリーペーパーやコンピレーションCDの制作を続け、2014年には、シンコーミュージックよりディスクガイド本が出版されます。また文具ブランドのデルフォニックスや洋服ブランドのニシカとコラボレーションが実現したり、2020年冬には韓国にて書き下ろしの新刊ディスクガイド本の出版も決定しています。

クワイエット・コーナーはジャンルに縛られないことをモットーにしています。また評論の場でもなく、新しいシーンを提唱する場でもありません。本棚やレコード棚の中を、自分なりの価値観で“編集”するような感覚で手掛けています。もちろん作品の背景を深く知ることは大切なことですが、あまりマニアックな雰囲気を感じさせないように、あくまでも日常と音楽の幸福な調和を目指しています。

音楽が大好きでもっと何か新しい音楽を聴きたい人に、「これもどうですか?」と、そっとおすすめできる役割になれたら本望です。そして、必需品と嗜好品の中間、つまり一日に豊かな句読点をうつような存在になれば嬉しいです。

                                    山本勇樹

bottom of page